【中医師とは】
中国の歴代の王朝では古来より中医師の職務、制度を設置した。
官品、体制は各々の王朝によって異なるが、どの時代の中医師も基本的に肉体と精神
の病気治療、医事業務を取り扱った。
周の時代には「医之政令」により医師上士、下士に分けられ、秦時代には太医令がお
かれた。
西漢、東漢、曹魏時代には太常、少府には、みな太医令が設置される。
太常の者は様々な官職の者に対して医療を行い、少府に属するものは宮廷にて身心の
病気の治療に当たった。隋唐時代には太医署が設置され、宋時代には医官院が置かれ、
金時代には改名され太医院となる。
その後も、元、明、清朝とそのまま継続されて利用されてきた歴史がある。
民間では師弟伝授方式で知識や技術が伝えられた。
「医術だけでなく医徳をもって身心の医療に対すること」がもっとも大切であり、
中医師としての生き方も厳しく問われた。
1982年の「三台の馬車政策」により、中国の医師教育では
(1) 西洋医学の医師
(2) 西洋医学と中医学を併用する医師
(3) 中医学専門の医師
の3種類に分別されるようになった。
日本で云う「東洋医学」の基礎となる中医学をあつかう中医師の中にも専門職が
4種類ある。
(A)中国漢方が使える
(B)鍼灸専門
(C)推拿専門
(D)気功専門
(木津は『World Federation Of Acupuncture-Moxibustion Societies(WFAS)
「世界鍼灸学会連合会」に属する。No.0803790078』)
(※「国際中医師」と「中医専門員」は別分け。)
中国での中医師教育内容としては、解剖学や技術指導、臨床実習などがある。
日本から中国へ留学し中医師の資格を得ても、日本国内では中国の資格は使えない。
但し、日本国の医師免許や薬剤師等各資格を有する者が中医学留学を行う場合は問題ないといえる。